マイクロソフトがMS-DOS 4.0をオープンソース化:デジタル遺産の保存とその意義

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マイクロソフトは4月25日、「MS-DOS 4.0」をMITライセンスのもとで GitHub 上でオープンソース化したことを発表しました。

MS-DOS (マイクロソフト・ディスク・オペレーティング・システム) は、マイクロソフトが1981年にPC向けのオペレーティングシステムとして販売したソフトウェアです。

すでに10年前、マイクロソフトは MS-DOS 1.25 と 2.0 のソースコードをコンピュータ歴史博物館で公開しています ( GitHub にも公開)。このコードは45年近く前に 8086 のアセンブリコードだけで書かれたオペレーティングシステムです。興味のある方はぜひお読みください。

このような歴史的に価値の高いデジタル遺産は、適切に保存されなければ失われてしまうことが知られています。例えば、Webページは、時間の経過とともに消滅してしまうことも多く、保存されていないことがほとんどです。

こうした問題を背景に、米国の NPO団体である インターネットアーカイブは、「インターネットサイトやその他の文化的遺物をデジタル形式で集めたデジタルライブラリーを構築することで、紙の図書館のように、研究者、歴史家、学者、そして一般の人々に無料でアクセスできるようにしている。私たちの使命は『すべての知識への普遍的なアクセス』を提供する」ことを理念として、Webページやソフトウェア、映画、本、録音データなどのデジタル化された素材を収集し、無償で公開を開始しています。

この活動は、日本の Webサイトのアーカイブにも影響を与えています。例えば、東日本大震災にあたっても、インターネットアーカイブは、国会図書館が収集すべき Webサイトについての助言や情報を提供し、「Japan Earthquake」として保存しています。

しかし、デジタルアーカイブされたコンテンツは、常に著作権の議論の対象となり、さまざまな裁判で争われています。今回のマイクロソフトによる MS-DOS 4.0 のソースコードは、MITライセンスのもとで公開され、著作権に関してはクリアした形で提供されています。このように、知的財産を世界の知財として保存する役割にも貢献できるのが、オープンソースの価値の一つかも知れません。​​

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